項目1:市立中学校文化部活動の地域移行について
文化庁「文化部活動の地域移行に関する検討会議」の提言「少子化の中、将来にわたり我が国の子供たちが文化芸術に継続して親しむことができる機会の確保に向けて」によると、「中学校等の吹奏楽、合唱、美術・工芸、演劇、自然科学、パソコンなど多岐にわたる文化部活動は、これまで生徒の文化芸術等に親しむ機会を確保し、生徒の自主的・主体的な参加による活動を通じて、達成感の獲得、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するとともに、自主性の育成にも寄与するものとして、大きな役割を担ってきた。また、学校教育の一環として行われる文化部活動は、異年齢との交流の中で、生徒同士や教師と生徒等の人間関係の構築を図ったり、生徒自身が活動を通して自己肯定感を高めたりするなどの教育的意義だけでなく、参加生徒の状況把握や意欲向上、問題行動の発生抑制など、学校運営上も意義があった。さらに、生徒や保護者から学校への信頼感を高めることや、学校の一体感や愛校心の醸成にも大きく貢献してきた。あわせて、文化芸術の「楽しさ」や「喜び」を味わい、生涯にわたって芸術や芸術文化に豊かに関わる資質・能力の育成などの意義も有してきた。一方で、こうした学校の文化部活動や運動部活動を巡る状況については、近年、特に持続可能性という面でその厳しさを増している。(中略)中学校等の部活動においては、休日も含めた部活動の指導や大会への引率、運営への参画が求められる点など、教師にとって大きな業務負担となっている実態も見過ごすことができない。」とある。
また、今後の目指す姿として「学校の文化部活動では支えきれなくなっている中学生等の文化芸術等に親しむ環境について、今後は学校単位から地域単位での活動に積極的に変えていくことにより、少子化の中でも、将来にわたり我が国の子供たちが文化芸術等に継続して親しむことができる機会を確保する必要がある。このことは、学校における働き方改革を推進し、学校教育の質の向上にもつながる。」とある。
そこで、市立中学校文化部活動の地域移行について、以下質問する。
(1)現在、市立中学校にはどのような文化部活動があるのか。また、地域移行の考え方は。
(2)文化部活動の部活動指導員及び外部指導者の状況は。また、今後の考え方は。
(3)「中学生も参加できるスポーツ・文化芸術活動団体リスト」が作成されているが、現在の登録状況は。また、今後どのように活用していくのか。
(4)人数が多く、運搬が困難な楽器も使用する吹奏楽部の地域移行はどのように考えているのか。
(5)市主催の地域クラブ活動である「むなかたアカデミー教室(スポーツ10種目)」が行われているが、文化部活動についてはどのように考えているのか。宗像ユリックスを拠点とした吹奏楽団等地域クラブの創設について検討できないか。
(6)ふるさと寄附金のうち使途を「文化芸術又はスポーツの振興」に指定されている金額はいくらか。そのうち文化芸術の振興にはどのように使われているのか。また、文化部活動の振興、地域移行に活用できないか。
議会だより令和5年第4回定例会号より引用