現在、宗像市の市立中学校では部活動の地域移行を進めています。令和5年度より運動部が週末に専門家の指導を受けることができるアカデミークラブを開始し、令和6年度より吹奏楽部もアカデミークラブが実施されています。最終的には平日の部活動も地域クラブに移行し、吹奏楽コンクールも地域クラブとしての参加になると考えられます。令和5年12月議会、令和6年9月議会でもこの件を取り上げています。質問、答弁のポイントは下記のとおりです。今後も子どもたちが音楽に触れ、仲間とともに音楽を楽しむ環境を確保していく必要があります。
①令和7年4月からの吹奏楽部の地域移行に向け、むなかたアカデミークラブに代わり、公益財団法人宗像ユリックスがコーディネーターの役割を担う、市主催の吹奏楽地域クラブの立ち上げの準備を行っていく。
②吹奏楽については、中学校の音楽室での実施を検討しており、今後、中学校の吹奏楽部、宗像市吹奏楽協会、宗像ユリックス等の関係団体との協議を進めていく。
③市が主催するむなかたアカデミークラブは、拠点校に中学生を集めて実施しており、吹奏楽部についても、同様に拠点校を設けて実施する予定。
④自主自立のクラブについては、クラブの運営方針に応じて、拠点校以外の中学校でも活動することを想定して準備を整えたい。
また、以前行われていた「小学4年生音楽鑑賞事業」についても進展がありました。
⑤小学4年生芸術鑑賞事業の再開に向けて、文化芸術活動審議会で審議中のアクションプランに記載をしている。
これは子どもの頃から本格的に文化芸術に触れることが重要という考えの下、市内の小学校4年生全員が、出前授業の後、宗像ユリックスハーモニーホールでプロの吹奏楽団である九州管楽合奏団の演奏会を鑑賞するという事業です。惜しまれつつも廃止となっていましたが、今後再開に向けての取り組みがあると思われます。
今後も宗像市の文化芸術のまちづくりに取り組んでいきます。
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令和6年9月議会一般質問会議録より
(5)市立中学校文化部活動の地域移行の現状と課題、今後の対応は。
答弁 現在、市が主催し、グローバルアリーナが企画・運営しているむなかたアカデミークラブのスキルアップ教室で、希望する吹奏楽部の中学生を受け入れ、令和6年度前期で25人が参加しています。課題として、吹奏楽部の地域移行においては、楽器などの運搬の問題や中学生の送迎を含めた活動場所の問題等があります。また、吹奏楽部だけでなく、他の文化部活動についても地域移行の検討を進める必要があると考えています。今後の対応としては、現在、令和7年4月からの吹奏楽部の地域移行に向け、むなかたアカデミークラブに代わり、公益財団法人宗像ユリックスがコーディネーターの役割を担う、市主催の吹奏楽地域クラブの立ち上げの準備を行っています。さきに述べました課題を踏まえ、吹奏楽については、中学校の音楽室での実施を検討しており、今後、中学校の吹奏楽部、宗像市吹奏楽協会、宗像ユリックス等の関係団体との協議を進めてまいります。あわせて、中学校の美術部につきましても、令和6年度中の地域移行に向けた試験的な取組の実施に向け、福岡教育大学、宗像ユリックスと協議を重ねています。
追加質問 教員の負担軽減の観点からは、アカデミークラブによる週末の地域移行は評価するが、先ほどの実際の参加人数を考慮すると、練習機会の減少となっているのではないか。特に夏の吹奏楽コンクールに向けた練習が取り組みづらくなったという話を聞いている。地域クラブの中学校の音楽室での実施を検討するに当たり、校舎への出入り、楽器の保有・管理など様々な課題が考えられる。これについてどのように対応していくのか。また、全ての学校で地域クラブを行うのか。
答弁 中学校部活動につきましては、毎月第1、第3土曜日と、それらに続く日曜日が休養日となっておりますため、部活動自体の活動日数は減少しております。この休養日による練習機会の減少を補うために、むなかたアカデミークラブの吹奏楽については、部活動休養日に合わせて、スキルアップ教室という形で、毎月第1、第3土曜日に東海大福岡高校を会場に実施をしているところです。令和6年度、今年度後期につきましては、各中学校吹奏楽部の生徒21人が参加しておりますが、各中学校の吹奏楽部の顧問の先生を通じて部員の皆さんに参加の呼びかけを行うなどし、より多くの方に今後参加していただき、練習機会の確保につなげていければと考えております。また、先ほど答弁しましたとおり、令和7年度から、公益財団法人宗像ユリックスが企画・運営を担う吹奏楽クラブの立ち上げを進めますが、より参加しやすい、活動しやすい仕組みづくりを今後行ってまいります。
次に、中学校校舎への出入りにつきましては、指導者による鍵の開け閉めと、例えば、城山中学校の新校舎に導入した、区画ごとに設定が可能な警備システムの導入を検討しております。楽器につきましては、当面は現状のとおり中学校備品を借用したいと考えております。また、全ての中学校で地域クラブを行うかについては、市が主催するむなかたアカデミークラブは、拠点校に中学生を集めて実施しており、吹奏楽部につきましても、同様に拠点校を設けて実施する予定です。なお、自主自立のクラブにつきましては、クラブの運営方針に応じて、拠点校以外の中学校でも活動することを想定して準備を整えたいと思っております。
※参考 「宗像市文化芸術のまちづくり10年ビジョン」について
質問(1)「宗像市文化芸術のまちづくり10年ビジョン」の現状と課題、今後の対応は。
答弁 平成23年4月に策定した10年ビジョンは、コロナ禍の影響で、現在、リビジョンという形で4年間延長し、運用しています。これまで市は、公益財団法人宗像ユリックス、宗像市文化協会など関係団体とも連携し、宗像ユリックスでの鑑賞・体験機会の提供、文化芸術活動の担い手への支援などを行ってまいりました。
しかしながら、その一方で、課題としましては、10年ビジョンが掲げます展望のように、文化芸術が市民全体へ広く浸透している状況にまでは至っていないことが挙げられます。また、今後は、eスポーツなど以前では想定できなかったコンテンツへの柔軟な対応や、中学校部活動の地域移行への支援といった新たなニーズへの対応、市が掲げる子育て世代に選ばれるまちを踏まえた文化芸術、にぎわいづくりの取組を宗像ユリックスとともに推進していく必要もあります。このようなことを踏まえまして、今後における本市の文化芸術の将来像や取組について、宗像市市民文化・芸術活動審議会で議論を進めているところです。
追加質問 「小学4年生音楽鑑賞事業」の実施の検討は。
答弁 小学4年生芸術鑑賞事業ですが、少し内容を説明いたしますと、子どもの頃から本格的に文化芸術に触れることが重要という考えの下、出前授業の後、宗像ユリックスハーモニーホールで九州管楽合奏団演奏会を鑑賞するという事業でございましたが、事業開始から9年が経過した時点での事業見直しで、宗像ユリックスが当時アウトリーチ事業として実施していた、いきいき出前コンサートと競合しているとの判断で廃止に至ったものでございます。しかしながら、現在では、宗像ユリックスの事業見直しで、従来のアウトリーチからユリックスに足を運んでもらうための施策に転換するということに取り組んでおりますことから、小学4年生芸術鑑賞事業の再開に向けて、文化芸術活動審議会で審議中のアクションプランに記載をしているものでございます。
令和5年12月議会会議録より
(4)人数が多く、運搬が困難な楽器も使用する吹奏楽部の地域移行はどのように考えているのか。
答弁 市立中学校部活動全体の中で、吹奏楽部は陸上部、卓球部に次いで3番目に部員数が多い部活動になります。活動したい人数に応じ、地域クラブ活動の数や十分な受入環境整備が必要であると考えております。また、議員御指摘のとおり、大型の楽器の運搬などが容易でないという課題もございます。地域クラブとして吹奏楽の活動の場を増やしていくに当たり、活動拠点を中学校とすることや地域クラブ活動の拠点となる場所に大型の楽器をあらかじめ準備するなど、大型楽器の運搬に配慮した取組が求められていると考えております。